【PFLS】痛みと悼み【黎明の戦い】
pixivファンタジア Last Saga【illust/72934234】
**********
ファイアランドの軍勢を退け、拠点に戻ってきたエルンストにビビはふと顔を上げる。
「何やら知らない気配を連れて帰って来たな」
「戦場へ出れば戦うのは必至、それは当然だろう」
「……そうさな」
やはり戦には極力係わりたくないものだ。と、ビビは再認識する。
「ふむ。不穏な気配だ。なにやら鬱陶しいゆえ消してしまおう」
ひょいひょいっとエルンストの肩越しに腕を伸ばして、まるで埃を払うかのように袖を動かす。
「些か危うい。常にマリウ……まぁよい何でもない」
できればマリウスに側に控えてもらって、エルンストに何か甘言を吹き込まんとする存在を牽制してもらいたいが、そもこの部隊はエレバスを守る集団。本来の趣旨と異なる。それに、エルンストであれば、自分を守るために控えるくらいならエレバスを護れと言うだろう。
「長の一大事は、ヒトに乱れを起こすのであろう? であれば、そなたもゆめ気をつけよ」
何を言っているんだ? と、言わんばかりのエルンストの視線を受けながら、それでもビビは何事も無かったかのようにその場から飛び去った。
【https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10894235】
ファイアランドが撤退を決め始めた頃、月の女王レスリーが崩御したという知らせが、ホースヒル城内を駆け抜ける。
「レスリーが、何故?」
あの戦いでイーサンを見つけ、弟と顔を合わせる事がないよう気遣っていたレスリーが、何時、誰に、討たれたと言うのか? あそこに飛び出したのは顔馴染みだったはずのイーサンだ。彼がレスリーを殺すなど、ありえようはずも無い。
だとしたら、彼女は何故召されたのか。
「……いや、それが定めだったのであろう」
そこで果てるならば、それが運命であると受け入れるのが我ら万華龍の本来の立ち位置だ。
しかし、何も感じないわけではない。
動くべきではなかったか。と、ツキリと痛んだ心を抑えて、ビビは踵を返し、魔力で編んでいたヴァルプルギスの制服を、レスリーが着ていた服に似せた白いフードに編みなおす。
誰にも告げず――誰かに告げる必要性を感じられず――ビビは飛び上がり、広大なローレルランドの森の上空から地上を見る。
「あれこそ、知った気配よな」
直接ではないが、エルンストがホースヒルの地で邂逅し、拠点に持ち帰った雰囲気と同一のものを感じて、ビビは地上に舞い降りた。
黒い衣に身を包んだ一団が、微かに警戒態勢に入った気配がするが、正直その警戒を解くことに対して言葉を募ることは蛇足に感じ、ビビは目的をそのまま一団に告げる。
「聞いても良いだろうか? そなた等は、レスリーの廟……この際、グレート何たらの保管場所でも構わぬゆえ、あの子が眠る場所へ案内してはもらえないだろうか」
その中から一人歩み出たヒトの子は、険しい顔をビビに向け逆に問い返してきた。
「貴方は、レスリー様とはどういったご関係で?」
戦時中の今この時にこの質問は、怪しまれても致し方ない。確かにヒトの子の中には、遺体を利用する力を持った存在も居る。
嗚呼、戦とは何と虚しいものか。
「昔馴染みと言ったところか。あの子の事は好いておったよ」
エレバスの直近に居るままでは、あの子に祈りを向けてやれない。あの場所でそれをしては、いらぬ疑心暗鬼を産む事になる。それは避けたい。だからこそ、こうして身形を変え、記憶に残る雰囲気を伝手に声をかけたのだ。
「無理であれば良いのだが」
エルダーグランの民とは違う雰囲気を纏う存在が沢山この森には存在している。何も彼らでなくても、知っているヒトの子はいよう。
(余り時をかけず、たどり着ければよいのだが)
どうするべきかと思案しているのは、ビビだけではなく相手も同じようだった。
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ライジリス・グラウさん【illust/72951136】
どうもウチの師団長がお世話になりました!!(友情出演ありがとうございました!)
カサドーリエ・月凪さん【illust/72938224】
今の所属を隠してインターバルあたりで所属のどなたかにレスリー氏を悼む場所を案内頂ければと思うのですが、ウチじゃ無理だよ!ってありましたらご一報頂きたいです。宜しくお願いします。
***
魔人師団ヴァルプルギス(弊社敬称略)
エルンスト【illust/73013806】
マリウス【illust/73069696】
イルベラ【illust/73119018】
アフタヌーン【illust/73230246】
ヴィオール【illust/73378892】
フリッツ【illust/73433434】
ウルリク【illust/73457654】
アルネブ【illust/73608298】
ヴィル【illust/73678585】
華の龍【illust/73157769】
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素材【illust/64967449】
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ファイアランドの軍勢を退け、拠点に戻ってきたエルンストにビビはふと顔を上げる。
「何やら知らない気配を連れて帰って来たな」
「戦場へ出れば戦うのは必至、それは当然だろう」
「……そうさな」
やはり戦には極力係わりたくないものだ。と、ビビは再認識する。
「ふむ。不穏な気配だ。なにやら鬱陶しいゆえ消してしまおう」
ひょいひょいっとエルンストの肩越しに腕を伸ばして、まるで埃を払うかのように袖を動かす。
「些か危うい。常にマリウ……まぁよい何でもない」
できればマリウスに側に控えてもらって、エルンストに何か甘言を吹き込まんとする存在を牽制してもらいたいが、そもこの部隊はエレバスを守る集団。本来の趣旨と異なる。それに、エルンストであれば、自分を守るために控えるくらいならエレバスを護れと言うだろう。
「長の一大事は、ヒトに乱れを起こすのであろう? であれば、そなたもゆめ気をつけよ」
何を言っているんだ? と、言わんばかりのエルンストの視線を受けながら、それでもビビは何事も無かったかのようにその場から飛び去った。
【https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10894235】
ファイアランドが撤退を決め始めた頃、月の女王レスリーが崩御したという知らせが、ホースヒル城内を駆け抜ける。
「レスリーが、何故?」
あの戦いでイーサンを見つけ、弟と顔を合わせる事がないよう気遣っていたレスリーが、何時、誰に、討たれたと言うのか? あそこに飛び出したのは顔馴染みだったはずのイーサンだ。彼がレスリーを殺すなど、ありえようはずも無い。
だとしたら、彼女は何故召されたのか。
「……いや、それが定めだったのであろう」
そこで果てるならば、それが運命であると受け入れるのが我ら万華龍の本来の立ち位置だ。
しかし、何も感じないわけではない。
動くべきではなかったか。と、ツキリと痛んだ心を抑えて、ビビは踵を返し、魔力で編んでいたヴァルプルギスの制服を、レスリーが着ていた服に似せた白いフードに編みなおす。
誰にも告げず――誰かに告げる必要性を感じられず――ビビは飛び上がり、広大なローレルランドの森の上空から地上を見る。
「あれこそ、知った気配よな」
直接ではないが、エルンストがホースヒルの地で邂逅し、拠点に持ち帰った雰囲気と同一のものを感じて、ビビは地上に舞い降りた。
黒い衣に身を包んだ一団が、微かに警戒態勢に入った気配がするが、正直その警戒を解くことに対して言葉を募ることは蛇足に感じ、ビビは目的をそのまま一団に告げる。
「聞いても良いだろうか? そなた等は、レスリーの廟……この際、グレート何たらの保管場所でも構わぬゆえ、あの子が眠る場所へ案内してはもらえないだろうか」
その中から一人歩み出たヒトの子は、険しい顔をビビに向け逆に問い返してきた。
「貴方は、レスリー様とはどういったご関係で?」
戦時中の今この時にこの質問は、怪しまれても致し方ない。確かにヒトの子の中には、遺体を利用する力を持った存在も居る。
嗚呼、戦とは何と虚しいものか。
「昔馴染みと言ったところか。あの子の事は好いておったよ」
エレバスの直近に居るままでは、あの子に祈りを向けてやれない。あの場所でそれをしては、いらぬ疑心暗鬼を産む事になる。それは避けたい。だからこそ、こうして身形を変え、記憶に残る雰囲気を伝手に声をかけたのだ。
「無理であれば良いのだが」
エルダーグランの民とは違う雰囲気を纏う存在が沢山この森には存在している。何も彼らでなくても、知っているヒトの子はいよう。
(余り時をかけず、たどり着ければよいのだが)
どうするべきかと思案しているのは、ビビだけではなく相手も同じようだった。
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ライジリス・グラウさん【illust/72951136】
どうもウチの師団長がお世話になりました!!(友情出演ありがとうございました!)
カサドーリエ・月凪さん【illust/72938224】
今の所属を隠してインターバルあたりで所属のどなたかにレスリー氏を悼む場所を案内頂ければと思うのですが、ウチじゃ無理だよ!ってありましたらご一報頂きたいです。宜しくお願いします。
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魔人師団ヴァルプルギス(弊社敬称略)
エルンスト【illust/73013806】
マリウス【illust/73069696】
イルベラ【illust/73119018】
アフタヌーン【illust/73230246】
ヴィオール【illust/73378892】
フリッツ【illust/73433434】
ウルリク【illust/73457654】
アルネブ【illust/73608298】
ヴィル【illust/73678585】
華の龍【illust/73157769】
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素材【illust/64967449】
名露
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