カレル・チャペック「ロボット」 ロボットという単語の誕生
アイザック・アシモフが「われはロボット」(原題「I, Robot」)でロボット工学3原則を明らかにしたのはあまりにも有名ですが、ロボットという単語はそれ以前に生み出されていました。それが今回ご紹介する「ロボット」(原題「R・U・R」)です。
R・U・RとはRossum's Universal Robotという会社名の略です。Rossumはロボットを作り出した個人。Universalは万能な、あるいはなんでもできる、なんて意味合いですから、ロッスム氏が開発した万能ロボット販売会社といったところですか。ここでいうロボットは機械仕掛けではなく、見た目は人間とは変わりません。しかしながら工業的に製造され、生殖機能などは省かれ、作業に必要な能力のみに最適化された存在です。今で言う遺伝子工学の粋と言ったところです。
その会社はロボットの製造で大成功を収め、ついにはロボットのおかげで人間は雑務をする必要が全く無くなるほどでした。しかし、ある国ではロボットに武器を持たせ闘わせた、などという不穏な話が出てくるようになり、ついには画像のように人間に叛旗を掲げるロボットまで現れ―― ここでいうRURの、というのはRURで製造されたロボットの、ということです。念のため。
この極めて現代的なテーマでありながら、書かれたのはなんと1920年です。恐ろしいほどの先見性ですね。例えば名画「ターミネーター」の発端はそのままこれです。後世に与えた影響はメアリ・シェリー女史の最初のSFと名高い傑作、「フランケンシュタイン」に匹敵するでしょう。文学の世界では100年経っても面白い作品こそが傑作だ、などと言われますが、本作は今から5年後も間違いなく傑作であり続けると思います。
本作は元は戯曲の脚本で大変読みやすく、それでいて200ページ足らずです。岩波文庫、しかも「ロボット」なんて直球の題名だけに敬遠されやすいかもしれませんが、書店で見かけられたら手にとってみてはいかがでしょうか。
(岩波文庫 「ロボット」 1989/4/17)
R・U・RとはRossum's Universal Robotという会社名の略です。Rossumはロボットを作り出した個人。Universalは万能な、あるいはなんでもできる、なんて意味合いですから、ロッスム氏が開発した万能ロボット販売会社といったところですか。ここでいうロボットは機械仕掛けではなく、見た目は人間とは変わりません。しかしながら工業的に製造され、生殖機能などは省かれ、作業に必要な能力のみに最適化された存在です。今で言う遺伝子工学の粋と言ったところです。
その会社はロボットの製造で大成功を収め、ついにはロボットのおかげで人間は雑務をする必要が全く無くなるほどでした。しかし、ある国ではロボットに武器を持たせ闘わせた、などという不穏な話が出てくるようになり、ついには画像のように人間に叛旗を掲げるロボットまで現れ―― ここでいうRURの、というのはRURで製造されたロボットの、ということです。念のため。
この極めて現代的なテーマでありながら、書かれたのはなんと1920年です。恐ろしいほどの先見性ですね。例えば名画「ターミネーター」の発端はそのままこれです。後世に与えた影響はメアリ・シェリー女史の最初のSFと名高い傑作、「フランケンシュタイン」に匹敵するでしょう。文学の世界では100年経っても面白い作品こそが傑作だ、などと言われますが、本作は今から5年後も間違いなく傑作であり続けると思います。
本作は元は戯曲の脚本で大変読みやすく、それでいて200ページ足らずです。岩波文庫、しかも「ロボット」なんて直球の題名だけに敬遠されやすいかもしれませんが、書店で見かけられたら手にとってみてはいかがでしょうか。
(岩波文庫 「ロボット」 1989/4/17)
エスペリート
カレル・チャペックと云えば『山椒魚戦争』もありますが、愛犬家には『ダーシェンカ』もオススメであります。
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