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[17年前]

( 「私はお兄さんのこと、好きですよ」 ← 続き その3 )

「あっ、見つけた!君、どこいくの?」
「…わかんない。おねえちゃんはダレ?」
「君たちの世界では天使…って呼ばれてるかな。それよりここはあなたのような子どもが来るところじゃないよ~」
「…うん。でもどこにいったらいいか、わかんない」
「そうだね~。理由もわからずここに来たもんね。てもね、ここから先は行っちゃだめだよ」
「どうして?」
「ここから先はね、死んでしまった人たちが行くところだよ」
「…ボク死んだの?」
「大丈夫。あなたはまだ死んでないよ。だから現世に帰るんだよ」
「げんせい?」
「そう言われてもわかんないよね。おいで。お姉ちゃんと一緒に帰ろう」

…その日、川で溺れた一人の少年が傷一つなく奇跡的に助かった。
皮肉にも仮死状態だったのが水を飲み込まずに済んで助かった一因らしい。

数週間後…

「助かってよかったね、と言って良いのかな。とりあえず」

退院したその少年の後ろ姿を見送る一人のメガネ少女がいた。

「だけど君はこの後重大な決断に迫られることになる。このときに死んでおいたほうが良かったと思うほどに辛い決断だ」

少女は青空を仰ぎながらそうつぶやいた。

「…だけどそれまではこの私がこの現世で君を守ってあげる。約束だよ」

遠くの少年に何かを祈るようなつぶやきを残し、少女は踵を返してどこかへと姿を消していった。
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2024-10-26 21:40
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